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未成年者の特別代理人の選任申立ての方法

未成年者の特別代理人選任申立て

前回の記事(前回記事:相続人の中に未成年者がいるケースの相続まとめ)では未成年者の相続人がいる場合の遺産相続について解説をしました。

前回少しだけ特別代理人のことに触れたかと思いますが、今回はその家庭裁判所に対してする特別代理人の選任申立ての方法・必要書類・費用などについて解説していきたいと思います。 

特別代理人とは

相続において、親と子(未成年者)などの法定代理人と本人との間に利益が相反する場合などで選任が必要となります。※「成年被後見人と成年後見人」や「未成年者と未成年後見人」との間で利益が相反する場合でも必要です。

【民法826条1項】
親権を行う父又は母とその子との利益が相反する行為については、親権を行う者は、その子のために特別代理人を選任することを家庭裁判所に請求しなければならない。

特別代理人の候補者について

特別代理人になるには特に制限はありません。
よって、相続などの場合には、利害関係のない成人している親族が候補者となるのが一般的です。親族の中に候補者がいない場合は、司法書士、弁護士、行政書士などの専門家へ依頼する事も可能です。

家庭裁判所への特別代理人の選任申立ての方法

特別代理人の申立てに必要なもの、申立先などは以下の通りです。

◇申立人
親権者、または利害関係者となります。 ※利害関係者とは⇒特定の事項において、法律上の利害を有する関係にあるもの。

◇申立先
子の住所地のある家庭裁判所です。
※子の住所地が横浜市の場合は、横浜家庭裁判所となります。

◇必要書類
・特別代理人選任申立書
・未成年者の戸籍謄本(全部事項証明書)
・親権者の戸籍謄本(全部事項証明書)
・特別代理人候補者の住民票または戸籍附票
・利益相反に関する資料等(遺産分割協議書の案など)
※遺産分割協議書の案について⇒未成年者に法定相続分以上の財産が確保されているかが重要となります。
※申立人が利害関係者の場合⇒利害関係を証明する資料(戸籍謄本など)

◇費用
子1人につき、収入印紙800円分
※連絡用で郵便切手が必要となります。

◇選任期間
申立てから選任まで概ね1ヵ月前後の日数がかかります。

(関連外部サイト:裁判所HP「特別代理人選任(親権者とその子との利益相反の場合)」

特別代理人の任期とは

特別代理人の申立て後、選任された特別代理人は子(未成年者)に代わって遺産分割協議書や契約書などに調印します。
特別代理人の申立て時に提出した利益相反についての処理が終了すれば、特別代理人の任期も終わります。裁判所への報告などは不要となります。

特別代理人選任申立てと遺産分割協議書(案)の内容

特別代理人の申立て時に裁判所へ遺産分割協議書の案を提出しますが、内容が子(未成年者)にとって不利なものであってはなりません。(関連記事:未成年者等の子供の法定相続分の割合

 例)法定相続人が妻と子の2人であった場合、子が最低でも遺産の半分を相続するものとしなければなりません。

しかし、子(未成年)の一切の面倒などをみている事情がある時などは、上記例の原則とは異なる遺産分割協議内容であっても、認められる場合もあります。
法定相続分と異なる遺産分割協議をおこなう場合には、理由について上申書を特別代理人の申立て時に提出すると良いでしょう。

未成年者の特別代理人選任申立てまとめ

ここまで見ていただければ、おおよその未成年者のための特別代理人の選任申立ての方法をご理解いただけたかと思います。

特別代理人の選任申立ての手続き自体はそこまで難しいものではないです。しかし、最も気をつけるべき点は、「遺産分割協議書(案)」の部分です。
なぜなら、家庭裁判所が特別代理人の選任申立を受理不受理を決定するかは、間違いなく遺産分割協議書(案)の内容で勝負が決まります。
さらに、この協議書(案)は一度受理されると変更することはできませんので、遺産分割はその内容のまま分けるしかないことになってしまいます。

遺産分割の文言は、登記申請として間違いなく法務局で受理される内容で作成しなければなりません。家庭裁判所では法務局で受け付けてくれるかどうかの確認まではしてくれませんので、仮に家庭裁判所が受理されたとしても、法務局ではねられてしまうということはよくある話です。
また、相続税申告についても、家庭裁判所で受理された内容のまま申告するしかなくなってしまいますので、後々になって「こんな分割にしておけばもっと相続税を抑えることができた」と思っても後の祭りです。

このように、未成年者がいる場合の遺産分割の場合には、特別代理人の選任が必要となる以上、一度作成した遺産分割協議書の内容に手を加えることができず、後戻りすることができませんから、初期の段階から司法書士や税理士といった専門家へ相談しながら進めることが必要となります。

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43.秘密証書遺言とは
44.公正証書遺言とは
45.家庭裁判所での遺言書の検認手続き
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・司法書士よしだ法務事務所 代表
​・行政書士法人よしだ法務事務所 代表
・NPO法人よこはま相続センター 理事
・一般社団法人相続の窓口 事務長

「開業当初より相続分野に積極的に取り組んでおります。遺産承継業務や遺言執行といった財産管理を得意としております。相続のことならお任せください!」
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司法書士、簡易訴訟代理権認定、行政書士、ファイナンシャルプランナー、宅地建物取引主任者、他多数

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