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成年後見制度とは

成年後見とは一体どんな制度?

「成年後見」という言葉をテレビやニュースなどでよく耳にするようになりました。

高齢化が進む日本では、判断能力が低下し、自ら意思表示をすることができない方が増えています。
そんな高齢の方々の財産を守る制度こそが「成年後見制度」と呼ばれるものです。

この制度について知っていただくため、解説をしていきます。(関連記事:認知症の相続人がいるケースの遺産分割

成年後見制度の概要

成年後見制度とは、判断能力の不十分な方(認知症、精神障害、知的障害)を保護する制度です。不動産や預貯金などの財産管理、身の回りの生活で起きる契約行為などにおいて、自分に不利益な契約であっても正しい判断ができずに契約を結んでしまったりと、様々な被害から判断能力の不十分な方を守るために設けられました。成年後見制度には、判断能力の程度によって種類があり、本人の事情に応じて選べるようになっています。

成年後見

精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況である者。

保護する人を「成年後見人」、される人を「成年被後見人」といいます。

成年後見人が、成年被後見人の利益を考えながら成年被後見人を代理し契約などの法律行為をおこなったり、成年被後見人又は成年後見人が、成年被後見人がした不利益な法律行為を後から取り消すことができます。ただし、日常生活に関する行為(日用品の購入)などについては取消しの対象にはなりません。(自己決定尊重の観点から)

保佐

精神上の障害により事理を弁識する能力が著しく不十分である者

保護する人を「保佐人」、される人を「被保佐人」といいます。

保佐制度において被保佐人は、お金の借入や保証人になったり、不動産の売買をするなど、法律で定められた一定の行為について保佐人の同意が必要となってきます。保佐人の同意を得ないでした行為は、被保佐人又は保佐人が後から取り消すことができます。ただし、日常生活に関する行為(日用品の購入)などについては取消しの対象にはなりません。(自己決定尊重の観点から)

※ 家庭裁判所の審判によって、保佐人の「同意権」、「取消権」の範囲を広げたり、特定の法律行為について保佐人に代理権を与えることも可能です。(保佐人の「同意権」、「取消権」の範囲を広げたり、保佐人に代理権を与えるためには自己決定尊重の観点から、当事者が同意権などや代理権による保護が必要な行為の範囲を特定して審判の申立てをしなければなりません。また、保佐人に代理権を与えることについて、被保佐人の同意が必要になります。

補助

精神上の障害により事理を弁識する能力が不十分である者

保護する人を「補助人」、される人を「被補助人」といいます。

補助制度において補助人は、特定の法律行為について「同意権」、「取消権」、「代理権」を与えられることがあります。ただし、日常生活に関する行為(日用品の購入)などについては取消しの対象にはなりません。(自己決定尊重の観点から)

※ 補助人に、「同意権」、「取消権」、「代理権」を与えるには、自己決定尊重の観点から、当事者が同意権や代理権による保護が必要な行為の範囲を特定して審判の申立てをしなければなりません。

法定後見と任意後見の違い

後見制度には、「法定後見」と「任意後見」の二つの制度があります。その違いを説明します。

法定後見とは

法定後見の制度とは、すでに説明した、「後見」、「保佐」、「補助」の保護制度のことをいいます。一定の者からの請求により家庭裁判所が保護開始の審判をした者が、それぞれ、「被○○人」となります。

請求権者は、本人、配偶者、4親等内の親族、本人の保護者、保護者の監督人、検察官となります。(補助開始の請求の場合には被補助人の同意が必要となります。)

また、「後見」、「保佐」、「補助」、それぞれの原因が消滅したときには、家庭裁判所は、本人、配偶者、4親等内の親族、後見人(保佐人、補助人、未成年後見人)、後見監督人(保佐監督人、補助監督人、未成年後見監督人)、検察官の請求により審判を取り消さなければなりません。

「補助」⇒「保佐」⇒「後見」になるほど保護性は高くなりますが、自己決定尊重の観点からノーマライゼーションは低くなります。

任意後見とは

任意後見の制度とは、本人の判断能力が十分なうちに、将来、判断能力が不十分な状態になった場合に備え、あらかじめ自分で選んだ任意後見人に、生活、療養看護、財産の管理に関する事務について話し合って自由に「代理権」を与える「契約(任意後見契約)」をすることができます。

※結婚、離婚、養子縁組などの一身専属的な権利については任意後見の契約に盛り込むことはできません。

必ず、公証役場で公正証書を作成する必要があります。そうしておくことで、本人の判断能力が低下した後に任意後見人が任意後見契約で決めた事務について、家庭裁判所が選任をする「任意後見監督人」のもと、本人を代理して契約行為をすることによって、本人の意思に基づいた適切な保護、支援をすることが可能となります。任意後見の制度は、「本人が自由に任意後見人を選ぶことができる」、「任意後見監督人が任意後見人の仕事ぶりをチェックできる」というメリットがある反面、「任意後見人には取消権がない」、「本人の死後の処理を委任することができない」などのデメリットも存在します。

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・司法書士よしだ法務事務所 代表
​・行政書士法人よしだ法務事務所 代表
・NPO法人よこはま相続センター 理事
・一般社団法人相続の窓口 事務長

「開業当初より相続分野に積極的に取り組んでおります。遺産承継業務や遺言執行といった財産管理を得意としております。相続のことならお任せください!」
【保有国家資格】
司法書士、簡易訴訟代理権認定、行政書士、ファイナンシャルプランナー、宅地建物取引主任者、他多数

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