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相続不動産の売却の前提として相続登記が必要となる

売却の前提として相続登記が必須

相続した不動産の名義変更は義務ではありませんが、登記をしないとその不動産を売却することはできません。被相続人名義から売主である相続人への名義変更が必要になります。
前所有者が亡くなられた被相続人であれば特に問題にはなりませんが、以下のようなケースも実社会では決して珍しい話ではありません。

Aさんの父が亡くなり、Aさんは父が住んでいた実家の土地建物を売却しようと考えています。ところが実家の名義を調べてみると、何十年も前に亡くなった祖父名義のままでした。
売却するためには相続登記を行い名義をAさんにする必要があることをAさん自身は知っていたため祖父の相続人を調べてみると、父は3人兄弟の長男で、弟2人(叔父)も既に亡くなっていました。叔父にはそれぞれ子供(いとこ)がいたので、いとこに連絡を取ろうとしましたが、そのうちの1人とは一度もあったことがなく連絡先が分かりません。また、他のいとこには連絡がつきましたが、「Aさん名義にしてもかまわないけど取り分として500万円払ってくれないと遺産分割協議書にはハンコを押さない。」と、無理難題を言われてしまいました。結局Aさんは不動産の名義を変えることができず売却をあきらめました。

祖父が亡くなった時に父名義に相続登記をしておけば後々このような問題にはならなかったでしょう。こういった事情に陥らないためにも、相続した不動産の売却を考えている方は、すぐに相続登記の手続きを検討しましょう。

すぐに売ってしまうのになぜ名義変更が必要なのか

相続した不動産をすぐに売却する場合であっても、売主である相続人へまずは相続登記をしなければならないのでしょうか。直接買主への名義変更は認められていないのでしょうか。

答えは「認められていません」

相続から売却までにおける登記の流れ
①「被相続人(不動産名義人)」→②「相続人(売主)」→③「買主(新所有者)」

上記の、②「相続人(売主)」をとばして、①「被相続人(不動産名義人)」から直接、③「買主(新所有者)」に登記をすることを中間省略登記といい、この行為は認められていません。
理由として、登記はその権利変動の過程を忠実に公示することを目的としているため、省略をすることが認められていません。※例外もあります。

例えば、被相続人が亡くなり相続登記をする前に相続人が死亡してしまった場合には、二次の相続が発生し、また新たに相続人が現れることになります。
このような場合には、中間の相続が「単独相続」である場合には、登記名義人から、最終の相続人へ直接、相続登記をすることが許されています。
(単独相続とは、1人の相続人が単独で相続することを言います。この場合、単独相続の理由は問われません。遺産分割協議でも相続放棄でも問題ありません。また、最終の登記名義人は単独名義でも共同名義のどちらでも大丈夫です。)
しかし、中間の相続が「共同相続」である場合には、省略して相続登記をすることはできません。その理由としては、中間の相続が共同相続の場合には、最終の相続人取得年月日が同一にならないためです。
単独相続であれば、登記原因の記載により権利変動の過程が明らかになりますが、共同相続において相続人それぞれの取得原因が異なると、登記上に反映することができないからです。

登記名義を受ける代表相続人は信頼できて動きやすい方を選ぶ

相続人がたくさんいればいるほど、誰を登記名義人にすればよいか悩むところです。
どうせ売却することは決まっているのだからだれでもよいのでは?と考えている方も多いかもしれません。しかし、実際に相続登記を行い不動産売却までには膨大な手続きが待ち構えています。

まず、相続人の調査から始まり、売却する不動産の調査、遺言書があるのかないのか、ある場合には公正証書遺言なのか自筆証書遺言なのか、自筆証書遺言の場合には家庭裁判所に検認の申し立てをしなければなりません。遺言書がない場合には、遺産分割協議書での相続なのか法定相続分での相続なのか、遺産分割協議での相続の場合には話し合いを行い、遺産分割協議書を作成しなければなりません。その後、法務局へ相続登記の申請を行い、無事完了すればいよいよ不動産の売却となります。

簡単にまとめただけでもこれだけの手続きがあります。相続人の数が多ければ多いほど売却までの障害も必然的に増えてくるでしょう。また、相続人の中には普段お仕事をされている方もいるでしょうから、そうなると手続きを進めていく中で時間の制約も問題になってきます。
通常、相続登記までの手続きは専門家である司法書士に依頼をするのが一般的なので、全てを自分で行うわけではありませんが、有事の際には相続人間において中心的な役割を担うことが求められてきます。ですから、登記名義を受ける相続人は、信頼することができ、かつ、動きやすい方を選ぶのが重要になってきます。
(関連記事:相続した不動産を売却する流れ

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9.相続不動産の売却先にするべきは個人か買取業者か
10.不動産売買契約書に貼付する収入印紙額一覧

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13.遠方の相続不動産を売却する場合の注意点
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17.再建築不可物件とは
18.事故物件(心理的瑕疵物件)とは
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20.建物解体業者の選び方と相場 

21.空き家対策特別措置法とは
22.空き家の譲渡所得税3000万円特別控除
23.相続不動産の売却と瑕疵担保責任
24.不動産流通機構(レインズ)とは 
25.
相続した不動産の共有持分だけ売却できるか
26.4つの土地の評価方法
27.相続した借地上の建物を売却する方法
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30.400万円以下の売主側仲介手数料の改正
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1.普通失踪と特別失踪とは
2.相続財産の3つの分け方
3.胎児も相続人となるのか
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5.各相続人の法定相続分の計算方法
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7.嫡出子と非嫡出子の法定相続分について
8.内縁の妻(夫)にも相続権はあるのか
9.行方不明の相続人がいるケースの遺産分割
10.認知症の相続人がいるケースの遺産分割

11.相続人の中に未成年者がいるケースの相続まとめ
12.特別代理人の選任申立ての方法
13.相続欠格とは
14.相続人廃除とは
15.戸籍謄本とは
16.遠方の戸籍謄本の取り寄せ方法
17.相続財産に含まれるもの
18
生命保険金は相続税の課税対象か
19.死亡退職金は相続税の課税対象か
20.相続開始後のアパート賃料は遺産分割の対象か

21.名義預金と相続税について
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25.病院代等の医療費の支払い義務は相続するのか
26.葬儀費用は相続するのか
27.単純承認とは
28.限定承認とは
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30.家庭裁判所への相続放棄の申述方法 

31.相続放棄の3ヶ月熟慮期間の伸長
32.3ヶ月経過後の相続放棄
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34.相続放棄と生命保険金
35.相続放棄と空き家の管理責任
36.生前でも相続放棄できるのか
37.死亡届の提出
38.準確定申告とは
39.遺産分割協議の流れ・進め方
40.海外の相続人がいる場合の遺産分割

41.相続関係から離脱するためには
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45.家庭裁判所での遺言書の検認手続き
46.自筆証書遺言と公正証書遺言の比較
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49.換価分割とは
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51.銀行が故人の預金口座を凍結するタイミング
52.相続した預貯金口座の解約方法
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・司法書士よしだ法務事務所 代表
​・行政書士法人よしだ法務事務所 代表
・NPO法人よこはま相続センター 理事
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司法書士、簡易訴訟代理権認定、行政書士、ファイナンシャルプランナー、宅地建物取引主任者、他多数

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