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遺言を書くメリットとデメリット

遺言を残す意味

遺言の最も大切な要素は、遺産の処分について被相続人の生前の思いをそのまま反映させることにあります。

自分の財産をどうするのか、人生最後の「気持ち」を表す文書にもなります。

また、遺言には、相続に関するさまざまな手続きについて遺族の負担を軽減する効果も持っています。

遺産の処分以外の、訓戒や家族へのメッセージなど、何を書いても構いませんが、その内容が遺言として、法律的に効果があると認められるのは以下のものです。

・遺贈、寄付行為など遺言者の遺産(相続財産)の処分

・推定相続人の廃除又は廃除の取消し

・法定相続分と異なる遺産分けの時、相続分の指定又は指定の委託

・遺産分割方法の指定

・遺産分割の禁止(最長死後5年間の分割禁止)

・相続人相互の担保責任の指定

・遺言執行者の指定

・認知

・未成年後見人の指定

また、遺言は、15歳になれば誰でも自由にすることができます。

《民法第961条》

「15歳に達した者は、遺言をすることができる。」

遺言を書く5つのメリット

遺言を書くことにより得られる代表的な5つのメリットをご紹介します。

①生前のうちに遺産の分け方を決めておける

生前のうちに遺言で、分割の具体的な方法、すなわち、各相続人の取得すべき遺産を具体的に定めることができます。例えば、妻、長男、次男といる場合に、妻には不動産を、長男には預貯金を、次男には現金を、というように予め決めておくことが可能です。

《民法第908条1項》

「被相続人は、遺言で、遺産の分割の方法を定め、若しくはこれを定めることを第三者に委託し…」

②相続人以外にも財産を渡すことができる

遺言を書くことにより、相続人以外の者にも財産を渡すことができます。これを、遺贈といいます。内縁の妻や、身の回りの世話をしてくれた息子の嫁にも遺産を渡したい場合などによく使われます。ただし、相続人の遺留分を侵害することはできません。

《民法第964条》

「遺言者は、包括又は特定の名義で、その財産の全部又は一部を処分することができる。ただし、遺留分に関する規定に違反することができない。」

③相続人同士の争いを未然に防ぐことができる

遺言がない場合、相続人の間で財産分けについて争いが発生する可能性があります。そうなると、もはや「相続」ではなく「争続」になってしまいます。更に、被相続人の意思が反映されない可能性もでてきます。そうなるのを防ぐためには、やはり遺言は書いておくべきでしょう。

④相続手続きに必要な書類が少なくてすむ

遺言がある場合には、相続手続きにおいて用意する書類が少なくて済むケースがあります。

例えば、相続登記においては被相続人と相続人両者の戸籍謄本を収集する必要がありますが、その量は、遺言の有無で変わってきます。

・遺言がない場合(妻と子が相続人)
■被相続人:出生から死亡までの戸籍謄本 ■相続人:妻と子の現在の戸籍謄本

・遺言がある場合(妻と子が相続人で、財産を子に相続させる遺言がある場合)
■被相続人:死亡の記載のある除籍謄本 ■相続人:子(受遺者)の現在の戸籍謄本

上記のケースのように、遺言があると、被相続人の戸籍謄本は出生まで遡る必要はありません。また、遺言で相続人の指定がある場合には、受遺者の戸籍謄本のみを用意するだけで済みます。相続人全員の戸籍謄本を用意する必要はありません。

⑤相続人が遺産分割について話し合うことなく相続手続きができる

遺言がある場合、原則、遺産の相続は遺言どおりになされます。遺言により個々の財産の全部について誰に承継されるかが決めてあれば、その遺言内容に従って承継すれば問題はありません。しかし、遺言がなく遺産分割協議をおこなう場合には、相続人全員の同意が必要となってきますので、時間も手間もかかってしまいます。

遺言を書くデメリット

遺言を書くことによるデメリットですが、正直なところ特にありません。
公証役場に行く手間や、公証人手数料などの経費はかかってきますが、自分の死後、遺族たちに争いの種を残さずにするにはやはり遺言は必要なものとなってきます。
それらを踏まえると、多少の手間や経費はデメリットにはならないでしょう。

これから遺言を書くなら公正証書で

遺言にはいくつかの種類がありますが、公正証書遺言を選択しましょう。

公正証書遺言は、公証役場に行って作成します。自筆証書遺言と違い、遺言者は遺言の内容を公証人に口述するだけで、実際の遺言書は公証人が書きます。公証人は法律の専門家ですので、方式不備などで遺言書が無効になることはありませんし、保管も確実で偽造の心配もなく、遺言の方式のなかでは最も安全で確実なものとなっています。

ここまでの説明のとおり、遺言を書くことにデメリットはなく、むしろメリットしかないことはお分り頂けたでしょうか。遺言は、故人の最後のメッセージです。家族のためにも遺言を書くことをお勧めいたします。(関連記事:公正証書遺言とは

遺言を書くべき人とは

遺言を書くことによって得られるメリットやデメリットについては本ページで解説をしたとおりです。さらに突っ込んだお話をすると、中には「遺言を絶対に書いておくべき人」という方がいます。その典型例でいえば、離婚等を経験して前配偶者に子供がいる方でしょうか。自分の相続のことを事前に考えておかなければ残された家族が困ります。
次の記事では、遺言を書いておくべき人について解説していきますので、ご覧ください。
絶対に遺言を書いておくべき人とは

公正証書遺言の作成なら当事務所へお任せください!

公正証書を遺言を作成する場合に最も重要なのは、いかに最初の原案作成の段階で法律上不備のないものを作ることができるか否かです。公証人は非常に多忙なので、依頼者から言われた内容の遺言を作ることはできても、詳細な打ち合わせやアドバイス等は行ってくれないのが現状です。
当事務所に公正証書遺言のサポートをご依頼いただくことで、最初の原案作成・アドバイスから公証役場との調整、必要書類の収集、証人立会いまで、一連した流れ・スケジューリングを行い、最後まで一括サポートさせていただきます。
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22.空き家の譲渡所得税3000万円特別控除
23.相続不動産の売却と瑕疵担保責任
24.不動産流通機構(レインズ)とは 
25.
相続した不動産の共有持分だけ売却できるか
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9.行方不明の相続人がいるケースの遺産分割
10.認知症の相続人がいるケースの遺産分割

11.相続人の中に未成年者がいるケースの相続まとめ
12.特別代理人の選任申立ての方法
13.相続欠格とは
14.相続人廃除とは
15.戸籍謄本とは
16.遠方の戸籍謄本の取り寄せ方法
17.相続財産に含まれるもの
18
生命保険金は相続税の課税対象か
19.死亡退職金は相続税の課税対象か
20.相続開始後のアパート賃料は遺産分割の対象か

21.名義預金と相続税について
22.香典や弔慰金は相続財産となるのか
23.借金(債務)は必ず相続するのか
24.故人の債務・借金の調査方法
25.病院代等の医療費の支払い義務は相続するのか
26.葬儀費用は相続するのか
27.単純承認とは
28.限定承認とは
29.相続放棄とは
30.家庭裁判所への相続放棄の申述方法 

31.相続放棄の3ヶ月熟慮期間の伸長
32.3ヶ月経過後の相続放棄
33.相続放棄の取り消し・撤回
34.相続放棄と生命保険金
35.相続放棄と空き家の管理責任
36.生前でも相続放棄できるのか
37.死亡届の提出
38.準確定申告とは
39.遺産分割協議の流れ・進め方
40.海外の相続人がいる場合の遺産分割

41.相続関係から離脱するためには
42.自筆証書遺言とは
43.秘密証書遺言とは
44.公正証書遺言とは
45.家庭裁判所での遺言書の検認手続き
46.自筆証書遺言と公正証書遺言の比較
47.遺言があっても遺産分割できるのか
48.特別受益とは
49.換価分割とは
50.代償分割とは

51.銀行が故人の預金口座を凍結するタイミング
52.相続した預貯金口座の解約方法
53.相続税申告のための残高証明書と取引明細の取得方法
54.株式の相続手続きについて
55.改正による旧相続税と新相続税の比較
56.相続税の申告方法
57.遺産分割協議が整わない場合の相続税申告
58.相続税の分割払い・物納の方法
59.相続税の各種控除・特例について
60.相続税の申告・納付を怠ったら

61.遺言を書くメリットとデメリット
62.絶対に遺言を書いておくべき人とは
63.遺言執行者とは
64.特別の方式による遺言
65.遺言と意思能力の問題
66.公正証書遺言の作り方
67.遺言公正証書作成にかかる公証人手数料
68.親に遺言を書いてもらうためには
69.遺言の書きなおし・一部修正の方法
70.遺言に記載された財産を生前処分すると

71.付言事項とは
72.複数の遺言が見つかったら
73.遺贈寄付とは
74.遺言作成を専門家へ依頼するメリット
75.相続時精算課税制度とは
76.代襲相続と数次相続の違い
77.遺産分割を放置するデメリット
78.遺産分割調停とは
79.包括遺贈と特定遺贈の違い
80.遺贈と死因贈与の違い

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司法書士・行政書士 吉田隼哉

・司法書士よしだ法務事務所 代表
​・行政書士法人よしだ法務事務所 代表
・NPO法人よこはま相続センター 理事
・一般社団法人相続の窓口 事務長

「開業当初より相続分野に積極的に取り組んでおります。遺産承継業務や遺言執行といった財産管理を得意としております。相続のことならお任せください!」
【保有国家資格】
司法書士、簡易訴訟代理権認定、行政書士、ファイナンシャルプランナー、宅地建物取引主任者、他多数

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