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絶対に遺言を書いておくべき人とは

遺言を書くべき典型的なパターン

前回の記事でも解説をしましたが、基本的に遺言はメリットばかりで書くことのデメリットはほぼありません。(前回記事:遺言を書くメリットとデメリット

遺言はどんな人であったとしても、書いておいた方がいいです。そして、さらに言うと、書いておいた方がいいだけではなく、絶対に書くべき人も存在します(書かないとまずい人達です)。

どんな人が遺言を書くべきなのか、書かないと危険な方とはどんな人なのか。典型例をあげながら解説していきたいと思います。

絶対に遺言を書いておくべき3つのパターン

世の中には、遺言を絶対に書いておくべき人というのがいます。その代表的な人をまとめてみました。

①財産を残したい相手が決まっている人

自分の死後に財産を残した相手が決まっている場合、遺言を書くことで財産を残すことができます。財産を残したい相手には2つの種類があります。

相続人以外の場合

例えば、内縁の妻がいる場合には、原則として、遺言でその旨の意思表示をしておかなければ財産を残すことはできません。遺言がないと、法定相続人が相続することになってしまいます。
内縁の夫婦は法律婚ではないため、故人に法定相続人がいると、内縁の妻は一切の遺産を相続できないのです。
そのような場合でも、遺言による遺贈では、法定相続人以外の人に遺産を残すことができるのです。ただし、遺贈に当たっては、法定相続人の遺留分を侵害しないような配慮をしなければなりません。

相続人の場合

特定の相続人に遺産を渡すことも可能です。遺言をすると、民法の法定相続分と異なる相続分の指定ができます。
例えば、家業を手伝ってくれた長男には他の子供より余分に遺産を分けたりすることができます。このように、自分の遺産を特定の相続人に多めに残したいなどといった場合にも、遺言は効果を発揮します。もちろん、生前に相続人全員を集めて口頭でその意思を伝えておくことも自由ですが、遺言書という証拠を残しておかないと、遺産を法定相続分より減らされた相続人から不満が出て、相続開始後にトラブルが起きる可能性もあります。

なお、特定の人に有利な相続をさせる遺言には、「その人の相続分の割合を増やしておく方法」、「具体的に相続物件を指定しておく方法」があります。「その人の相続分の割合を増やしておく方法」のほうが簡単ですが、遺言者の意図をより確実に実現できるのは「具体的に相続物件を指定しておく方法」になります。例えば、自宅以外にも不動産を所有していたり、車を数台所有していた場合など、遺言で具体的に物件を指定することでより価値のあるものを受遺者に渡せます。

ただし、法定相続分と異なる相続分の指定をする場合には、個々の法定相続人の遺留分を侵害しないように注意しましょう。遺留分を侵害せず、特定の人に遺産を多く残すには、その人の相続分割合を増やし、かつ価値のある物件を譲るという指定を遺言でしておくと良いと思います。

※相続分の指定は遺言でしかできません。遺言が無い場合には、原則、遺産は法定相続分に従って分配されます。

②離婚をして前配偶者に子供がいる人

夫婦が離婚をした場合、法律上は赤の他人となります。ですから、離婚後に元夫婦の一方が死亡したとしても、その元配偶者には相続権はありません。
しかし、離婚した夫婦間に子供がいた場合、その子には相続権が発生します。
夫婦が離婚したとしても子との親子関係が切れるわけではないからです。

離婚した夫婦の子は、父親または母親が再婚していても、また姓が変わっていても親子の縁は切れません。なので、両親のどちらについても相続権を持つことになります。ですが、夫婦が離婚した場合には、親権を持たない元配偶者の場合、子と疎遠になってしまうことも少なくありません。そのような状態になってしまったとしても、親子の関係には変わりありませんので、遺言を書くことでその子に財産を残してあげることができます。

③子供がいない人

法定相続分といって民法においては相続の順位が決められています。第1順位は「子」にあたりますが、被相続人に子供がいない場合、第2順位の「父母(親)」に、父母がすでに亡くなっている場合には、第3順位である「兄弟」にまで相続分がいってしまいます。(配偶者がいる場合には、その配偶者は常に相続人です。)

その相続分は、父母は3分の1、兄弟は4分の1となります。(配偶者がいる場合、その配偶者の相続分はそれぞれ、3分の2、4分の3となります。)

もし、配偶者もいなく子もいない場合には、相続分はすべて兄弟にいってしまいます。

生前、特にお世話になった人や、特別財産を渡したい人がいる場合には、遺言を書いておきましょう。遺言をしっかり残しておくことで、財産がすべて兄弟にいってしまうという事態は避けられます。

遺言を書いて損をする人はいない

遺言は必ず書くべきです。書くことで損をする人はいませんが、書かないことで残された家族がトラブルに巻き込まれるなど、マイナス面は多々考えられます。

古今東西を問わず相続をめぐる肉親同士の争いは跡を絶ちません。遺言は、自分の死後に残った遺産の処分方法などを伝える重要な手段となっています。それはまさに、この世を去る者の最後の意思表示とも言えるでしょう。

また、残された家族たちも故人の最後の意思表示である遺言を最大限尊重したいと考えるのは自然なことだと思います。ですから、どんな人であれ、遺言は必ず書いておくことをお勧めいたします。

遺言を書くメリットとデメリット

ここまで読んでいただければ遺言を書くべき理由についてはわかっていただけたかと思います。
では、実際のところ、遺言を書くメリットとデメリットというものはどういったことなのでしょうか。次の記事では、遺言のメリットとデメリットについて解説をしていますので、これから遺言を書こうと考えられている方は是非一読ください。
遺言を書くメリットとデメリット

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18
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25.病院代等の医療費の支払い義務は相続するのか
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31.相続放棄の3ヶ月熟慮期間の伸長
32.3ヶ月経過後の相続放棄
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34.相続放棄と生命保険金
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39.遺産分割協議の流れ・進め方
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41.相続関係から離脱するためには
42.自筆証書遺言とは
43.秘密証書遺言とは
44.公正証書遺言とは
45.家庭裁判所での遺言書の検認手続き
46.自筆証書遺言と公正証書遺言の比較
47.遺言があっても遺産分割できるのか
48.特別受益とは
49.換価分割とは
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51.銀行が故人の預金口座を凍結するタイミング
52.相続した預貯金口座の解約方法
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55.改正による旧相続税と新相続税の比較
56.相続税の申告方法
57.遺産分割協議が整わない場合の相続税申告
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59.相続税の各種控除・特例について
60.相続税の申告・納付を怠ったら

61.遺言を書くメリットとデメリット
62.絶対に遺言を書いておくべき人とは
63.遺言執行者とは
64.特別の方式による遺言
65.遺言と意思能力の問題
66.公正証書遺言の作り方
67.遺言公正証書作成にかかる公証人手数料
68.親に遺言を書いてもらうためには
69.遺言の書きなおし・一部修正の方法
70.遺言に記載された財産を生前処分すると

71.付言事項とは
72.複数の遺言が見つかったら
73.遺贈寄付とは
74.遺言作成を専門家へ依頼するメリット
75.相続時精算課税制度とは
76.代襲相続と数次相続の違い
77.遺産分割を放置するデメリット
78.遺産分割調停とは
79.包括遺贈と特定遺贈の違い
80.遺贈と死因贈与の違い 

81.除籍謄本と改製原戸籍
82.資格者による戸籍謄本等の職権取得
83.疎遠な相続人との遺産分割
84.成年後見制度とは
85.相続した預貯金口座の調べ方
86.期限付きの相続手続きまとめ
87.遺産分割協議書と遺産分割証明書の違い
88.公正証書遺言の検索方法・調査
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司法書士・行政書士 吉田隼哉

・司法書士よしだ法務事務所 代表
​・行政書士法人よしだ法務事務所 代表
・NPO法人よこはま相続センター 理事
・一般社団法人相続の窓口 事務長

「開業当初より相続分野に積極的に取り組んでおります。遺産承継業務や遺言執行といった財産管理を得意としております。相続のことならお任せください!」
【保有国家資格】
司法書士、簡易訴訟代理権認定、行政書士、ファイナンシャルプランナー、宅地建物取引主任者、他多数

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