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家庭裁判所への相続放棄の申述方法

家庭裁判所へ相続放棄の申述をする

前回の記事では相続放棄の制度概要について説明をしました。ここでは具体的に相続放棄を申述する方法やどういった書類を用意すればいいのかなど、手続き方法に着目して解説していきたいと思います。
これから相続放棄をする人が知っておくべき情報がまとまっていますので、是非一読ください。
(関連記事:相続放棄とは

相続放棄の申述の流れを以下で説明していきます。

相続放棄申述についての手続き概要・申述人・申述先・必要書類など

まずは、家庭裁判所への相続放棄申述について、大まかな手続き概要をご確認ください。

申述人となれる者

申述人は各相続人となります。(未成年、成年後見人である場合には、法定代理人が代理します。)

未成年者と法定代理人が共同で相続人であって、未成年者のみが申述する場合、または複数の未成年者の法定代理人が一部の未成年者の代理申述をする場合には、当該未成年者については特別代理人の選任が必要です。

申述することができる期限

原則として自らが相続人になったことを知った時から、3ヵ月以内にしなければなりません。

申述先の家庭裁判所

被相続人の最後の住所地の家庭裁判所

必要書類

【全ての申述人に共通する必要書類】
 ・相続放棄申述書
 ・被相続人の住民票除票または戸籍附票
 ・申述人の戸籍謄本

申述人が配偶者の場合
 ・被相続人の死亡の記載がある戸籍謄本(除籍、改製原戸籍)


申述人が子又は代襲相続人の場合(法定相続人第1順位)
 ・被相続人の死亡の記載がある戸籍謄本(除籍、改製原戸籍)
 ・申述人が孫などの代襲相続人の場合には、被代襲者の死亡の記載がある戸籍謄本(除籍、改正原戸籍)
 

【申述人が父母、祖父母(直系尊属)の場合(法定相続人第2順位)】
 ・被相続人の出生から死亡までのすべての戸籍謄本(除籍、改正原戸籍)
 ・被相続人の子及びその代襲者で死亡している者がいる場合には、その子及び代襲者の出生から死亡までのすべての戸籍謄本(除籍、改正原戸籍)
 ・被相続人の直系尊属に死亡している者がいる場合には、その直系尊属の死亡の記載がある戸籍謄本(除籍、改正原戸籍)
 ※相続人より下の代の直系尊属に限る
 

【申述人が兄弟姉妹及びその代襲相続人の場合(法定相続人第3順位)】
 ・被相続人の出生から死亡までのすべての戸籍謄本(除籍、改正原戸籍)
 ・被相続人の子及びその代襲者で死亡している者がいる場合には、その子及び代襲者の出生から死亡までのすべての戸籍謄本(除籍、改正原戸籍)
 ・被相続人の直系尊属の死亡の記載のある戸籍謄本(除籍、改正原戸籍)
 ・申述人が甥や姪などの代襲相続人の場合には、被代襲者の死亡の記載のある戸籍謄本(除籍、改正原戸籍)

費用

・申述人1人につき、収入印紙800円分

・書類郵送用の郵便切手(申述先の家庭裁判所によって若干違います。)

家庭裁判所への申述後の流れ

家庭裁判所へ相続放棄の申述書を提出すると、照会書というものが送られてきます。
照会書とは、家庭裁判所の裁判官が今回の相続放棄の手続きを申述人に対して確認する書類となります。
照会書には相続放棄に関しての質問がいくつか書かれています。この質問に対して回答後、家庭裁判所へ返送します。

その後問題がなければ家庭裁判所より、「相続放棄申述受理通知書」が送られてきます。
これは家庭裁判所が、今回申述した相続放棄を受理した、いわゆる相続放棄が認められたという通知となります。
これで相続放棄の手続きはひとまず終了となります。

相続放棄申述受理証明書とは

相続放棄が受理された「相続放棄申述受理通知書」自体には、相続放棄の事実効力はありません。家庭裁判所が相続放棄を認めましたという事実効力のある「相続放棄申述受理証明書」というものを交付してくれます。(1枚につき収入印紙150円分が必要です。)

他者へ相続放棄したことを証明する場合、ほとんどのケースで「相続放棄申述受理通知書」で事足りますが、官公庁に相続放棄に関する書類を提出する場合には、「相続放棄申述受理証明書」が必要になります。(不動産の相続登記などの場合)

こちらはあくまでも任意になりますので、必要に応じて取得してください。

 

相続放棄の申述照会

遺産分割協議時などにおいて相続放棄を表明している者がいる場合には、手続きがスムーズに進みません。(関連記事:遺産分割協議の流れ・進め方
相続人本人に聞けば済みますが、何かしらの事情で本人に直接聞けない場合には、家庭裁判所に相続放棄を申述したかどうか照会することが可能です。
以下、照会の流れと必要な書類です。

 

◆照会が可能な者
・相続人
・利害関係人(被相続人に対し債権などの利害関係を有している者)

◆照会先
被相続人の最後の住所地の家庭裁判所

◆必要な書類

(1)相続人が申請する場合の必要書類
・被相続人の住民票の除票(本籍地記載のもの)
・照会者の住民票(本籍地記載のもの)
・被相続人と照会者の戸籍謄本(発行から3ヵ月以内のもの)
・相続関係説明図(被相続人と相続人の関係がわかる手書きのもので問題ありません)

(2)利害関係者が申請する場合の必要書類
・被相続人の住民票の除票(本籍地記載のもの)
・照会者の資格を証明する書類/個人の場合:照会者の住民票、法人の場合:商業登記簿謄本又は資格証明書
・利害関係を証明する書面(コピー可)
金銭消費賃借契約書、訴状、競売開始決定、債務名義等の各写し、担保権が記載された不動産登記簿謄本など
・相続関係説明図

◆必要な費用
照会に必要な費用は無料です。

◆照会にかかる期間
被相続人の死亡日が「申請まで回答する始期」以降の場合には、現在までの申述の有無を、被相続人の死亡日が「申請まで回答する始期」以前の場合には、第1順位者については被相続人の死亡した日から、後順位者については、先順位者の放棄の受理がされた日から、それぞれ3ヵ月間が調査対象期間となります。

それ以上の期間の照会には応じることはできません。

【関連記事】
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生前でも相続放棄できるのか

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1.相続した不動産を売却する流れ
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11.相続した土地の売却に必要な測量
12.遺品整理業者とは
13.遠方の相続不動産を売却する場合の注意点
14.相続をきっかけとする空き家問題
15.相続した戸建てを売る場合の注意点
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22.空き家の譲渡所得税3000万円特別控除
23.相続不動産の売却と瑕疵担保責任
24.不動産流通機構(レインズ)とは 
25.
相続した不動産の共有持分だけ売却できるか
26.4つの土地の評価方法
27.相続した借地上の建物を売却する方法
28.売却したい相続不動産に住む相続人が立ち退かない
29.認知症の相続人がいる場合の相続不動産売却
30.400万円以下の売主側仲介手数料の改正
31.一部の相続人が不動産売却に応じないときは

1.普通失踪と特別失踪とは
2.相続財産の3つの分け方
3.胎児も相続人となるのか
4.法定相続人の範囲について
5.各相続人の法定相続分の計算方法
6.養子の法定相続分とは
7.嫡出子と非嫡出子の法定相続分について
8.内縁の妻(夫)にも相続権はあるのか
9.行方不明の相続人がいるケースの遺産分割
10.認知症の相続人がいるケースの遺産分割

11.相続人の中に未成年者がいるケースの相続まとめ
12.特別代理人の選任申立ての方法
13.相続欠格とは
14.相続人廃除とは
15.戸籍謄本とは
16.遠方の戸籍謄本の取り寄せ方法
17.相続財産に含まれるもの
18
生命保険金は相続税の課税対象か
19.死亡退職金は相続税の課税対象か
20.相続開始後のアパート賃料は遺産分割の対象か

21.名義預金と相続税について
22.香典や弔慰金は相続財産となるのか
23.借金(債務)は必ず相続するのか
24.故人の債務・借金の調査方法
25.病院代等の医療費の支払い義務は相続するのか
26.葬儀費用は相続するのか
27.単純承認とは
28.限定承認とは
29.相続放棄とは
30.家庭裁判所への相続放棄の申述方法 

31.相続放棄の3ヶ月熟慮期間の伸長
32.3ヶ月経過後の相続放棄
33.相続放棄の取り消し・撤回
34.相続放棄と生命保険金
35.相続放棄と空き家の管理責任
36.生前でも相続放棄できるのか
37.死亡届の提出
38.準確定申告とは
39.遺産分割協議の流れ・進め方
40.海外の相続人がいる場合の遺産分割

41.相続関係から離脱するためには
42.自筆証書遺言とは
43.秘密証書遺言とは
44.公正証書遺言とは
45.家庭裁判所での遺言書の検認手続き
46.自筆証書遺言と公正証書遺言の比較
47.遺言があっても遺産分割できるのか
48.特別受益とは
49.換価分割とは
50.代償分割とは

51.銀行が故人の預金口座を凍結するタイミング
52.相続した預貯金口座の解約方法
53.相続税申告のための残高証明書と取引明細の取得方法
54.株式の相続手続きについて
55.改正による旧相続税と新相続税の比較
56.相続税の申告方法
57.遺産分割協議が整わない場合の相続税申告
58.相続税の分割払い・物納の方法
59.相続税の各種控除・特例について
60.相続税の申告・納付を怠ったら

61.遺言を書くメリットとデメリット
62.絶対に遺言を書いておくべき人とは
63.遺言執行者とは
64.特別の方式による遺言
65.遺言と意思能力の問題
66.公正証書遺言の作り方
67.遺言公正証書作成にかかる公証人手数料
68.親に遺言を書いてもらうためには
69.遺言の書きなおし・一部修正の方法
70.遺言に記載された財産を生前処分すると

71.付言事項とは
72.複数の遺言が見つかったら
73.遺贈寄付とは
74.遺言作成を専門家へ依頼するメリット
75.相続時精算課税制度とは
76.代襲相続と数次相続の違い
77.遺産分割を放置するデメリット
78.遺産分割調停とは
79.包括遺贈と特定遺贈の違い
80.遺贈と死因贈与の違い 

81.除籍謄本と改製原戸籍
82.資格者による戸籍謄本等の職権取得
83.疎遠な相続人との遺産分割
84.成年後見制度とは
85.相続した預貯金口座の調べ方
86.期限付きの相続手続きまとめ
87.遺産分割協議書と遺産分割証明書の違い
88.公正証書遺言の検索方法・調査
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90.法定相続情報証明制度の問題点と今後

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・司法書士よしだ法務事務所 代表
​・行政書士法人よしだ法務事務所 代表
・NPO法人よこはま相続センター 理事
・一般社団法人相続の窓口 事務長

「開業当初より相続分野に積極的に取り組んでおります。遺産承継業務や遺言執行といった財産管理を得意としております。相続のことならお任せください!」
【保有国家資格】
司法書士、簡易訴訟代理権認定、行政書士、ファイナンシャルプランナー、宅地建物取引主任者、他多数

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