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事故物件(心理的瑕疵物件)とは

相続と関わりの深い事故物件

事故物件とは、殺人、自殺、放火による火災などで死者が出た物件のことをいいます。事件性のない事故による死亡、災害、孤独死などにより死者が出た場合も事故物件と呼ばれていますが、一般的には前者のことを指します。
近年、国内における自殺者数は減少傾向にはあるものの、毎年2万人以上の方が自らの命を絶っています。そして、自殺場所の半数以上が自宅ということからもわかるとおり、最低でも年間1万件以上の事故物件が増えていることになります。

事故物件には売主側に告知義務がある

事故物件には告知義務というものがあり、売主(賃貸)側は買主(賃借)側に告知をしなければなりません。

宅地建物取引業法 第47条

宅地建物取引業者は、その業務に関して、宅地建物取引業者の相手方等に対し、次に掲げる行為をしてはならない。

1 宅地若しくは建物の売買、交換若しくは貸借の契約の締結について勧誘をするに際し、又はその契約の申込みの撤回若しくは解除若しくは宅地建物取引業に関する取引により生じた債権の行使を妨げるため、次のいずれかに該当する事項について、故意に事実を告げず、又は不実のことを告げる行為

イ 第三十五条第一項各号又は第二項各号に掲げる事項
ロ 第三十五条の二各号に掲げる事項
ハ 第三十七条第一項各号又は第二項各号(第一号を除く。)に掲げる事項
ニ イからハまでに掲げるもののほか、宅地若しくは建物の所在、規模、形質、現在若しくは将来の利用の制限、環境、交通等の利便、代金、借賃等の対価の額若しくは支払方法その他の取引条件又は当該宅地建物取引業者若しくは取引の関係者の資力若しくは信用に関する事項であつて、宅地建物取引業者の相手方等の判断に重要な影響を及ぼすこととなるもの

2 不当に高額の報酬を要求する行為

3 手付について貸付けその他信用の供与をすることにより契約の締結を誘引する行為

告知義務の根拠となっているのが、宅地建物取引業法第47条にあります。
ここで言っている「相手方等の判断に重要な影響を及ぼすこととなるもの」という部分が、事故物件であるということの告知に義務があると解釈しています。
自殺や殺人などがあったことを知っていて、積極的に好んでその物件を買ったり、借りたりする人は普通はいないと思います。よって、事故物件であることは取引をする上での判断に重要な影響を及ぼすといえるでしょう。

事故物件は売却価格がかなり下落してしまう

冒頭で触れた、事件性のない事故による死亡、災害、孤独死や病死による死亡の場合でも事故物件に該当しますので告知義務はあります。
この場合、不動産の売却価格は下がってしまいますが、致し方ないことではあります。
事故物件の場合には、近隣の相場よりも半値くらいに売却価格が下がってしまうケースが多いようです。
どんなに綺麗な状態だったとしても、事件性はなく孤独̪̪死だったとしても、それでも価格が下落してしまうことはあきらめるしかないのが現実です。今まで何度となく事故物件の売却を取り扱ってきた経験から申し上げると、事故の事実があるだけで、買主は一気に減ってしまい、業者買い取りの場合であっても購入に消極的になってしまいます。

心理的瑕疵とは

事故物件のことを、「心理的瑕疵物件」、「心理的瑕疵がある」などと呼んだりもします。
心理的瑕疵とは、そこで起きた出来事に対して一般人が通常、嫌悪感を抱くことをいいます。(瑕疵とは、法律用語で「キズ」があることをいいます。)

殺人事件や自殺などといった亡くなり方をした場合、近年増加傾向にある孤独死などの場合、死体以外にも血液や体液、糞尿など、それを見た者への心理的インパクトが非常に強く、また近隣住民などの周囲の方たちへの衝撃も大きいものとなります。そのほかにも、科学的根拠はないが心霊現象などの噂により入居者の定着率が異様に低かったり、○○跡地などの悪い印象がある場所、縁起が悪いなどの情報がある場所なども心理的瑕疵物件と呼ばれています。
(瑕疵物件には心理的瑕疵以外にも、物理的瑕疵、環境的瑕疵、法的瑕疵などがあります。例えば、雨漏りやシロアリなどによる建物の欠陥は、物理的瑕疵となります。)

相続不動産が事故物件でも告知義務が売主(相続人)にある

相続した不動産が事故物件だった場合でも、その不動産を売却するときには告知義務があります。告知義務を怠ると買主からの損害賠償請求の対象となりえます。
以下は、過去の事件事故の有無の買主の質問に対して、約7年前に強盗殺人事件があったことを告知しなかった売主に不法行為責任が認められた、最近の判例からの抜粋です。

今では、インターネットで事故物件の情報はすぐに調べることができます。ですから、売却時には絶対に嘘偽りなく告知して売却するようにしなければなりません。

買主は売主に対して、売買契約に先立ち、本件不動産において事件、事故が発生していないか尋ね、売主が何もない旨の返答をしたこと、そのため、本件売買契約に際して物件状況確認書(告知書)の作成手続きが取られなかったことが認められ、買主に尋ねられたことはないとする売主の主張は採用できない。売買不動産について号棟つ人事権が発生しているか否かという情報は、社会通念上、売買価格に相当の影響を与え、ひいては売買契約の成否、内容を左右するものである。
本件事件の被害者の親族であり、本件事件の存在を知っていたと認められる売主は、本件売買契約を締結するに際し、買主に対して本件事件を告知すべき義務を負っていたというべきであり、売主が本件事件を告知しなかったことは、買主に対する不法行為に該当する。
また、売主は、事件や事故が起きた不動産の価格が安くなることは知らなかったとも主張するが、事件や事故が起きた場合、その事情如何によって、売買価格に相当の影響を与えるであろうことは、社会の一般通常人にとって容易に想定されることであり、仮に売主が知らなかったとしても、売主が告知をせずに適正な市場価格を超える売買代金の支払いを受けたことについては、通常人を基準として過失があると言わざるを得ず、売主は不法行為責任を免れることはできない。」

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25.
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9.行方不明の相続人がいるケースの遺産分割
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11.相続人の中に未成年者がいるケースの相続まとめ
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13.相続欠格とは
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15.戸籍謄本とは
16.遠方の戸籍謄本の取り寄せ方法
17.相続財産に含まれるもの
18
生命保険金は相続税の課税対象か
19.死亡退職金は相続税の課税対象か
20.相続開始後のアパート賃料は遺産分割の対象か

21.名義預金と相続税について
22.香典や弔慰金は相続財産となるのか
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24.故人の債務・借金の調査方法
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26.葬儀費用は相続するのか
27.単純承認とは
28.限定承認とは
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30.家庭裁判所への相続放棄の申述方法 

31.相続放棄の3ヶ月熟慮期間の伸長
32.3ヶ月経過後の相続放棄
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34.相続放棄と生命保険金
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36.生前でも相続放棄できるのか
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40.海外の相続人がいる場合の遺産分割

41.相続関係から離脱するためには
42.自筆証書遺言とは
43.秘密証書遺言とは
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45.家庭裁判所での遺言書の検認手続き
46.自筆証書遺言と公正証書遺言の比較
47.遺言があっても遺産分割できるのか
48.特別受益とは
49.換価分割とは
50.代償分割とは

51.銀行が故人の預金口座を凍結するタイミング
52.相続した預貯金口座の解約方法
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54.株式の相続手続きについて
55.改正による旧相続税と新相続税の比較
56.相続税の申告方法
57.遺産分割協議が整わない場合の相続税申告
58.相続税の分割払い・物納の方法
59.相続税の各種控除・特例について
60.相続税の申告・納付を怠ったら

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・司法書士よしだ法務事務所 代表
​・行政書士法人よしだ法務事務所 代表
・NPO法人よこはま相続センター 理事
・一般社団法人相続の窓口 事務長

「開業当初より相続分野に積極的に取り組んでおります。遺産承継業務や遺言執行といった財産管理を得意としております。相続のことならお任せください!」
【保有国家資格】
司法書士、簡易訴訟代理権認定、行政書士、ファイナンシャルプランナー、宅地建物取引主任者、他多数

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